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HPCI計画推進委員会(第28回)・次期フラッグシップシステムに係るシステム検討ワーキンググループ(平成27年度)(第7回)合同会議 議事要旨

1.日時

平成28年1月6日(水曜日)13時00分~15時00分

2.場所

文部科学省 15F特別会議室

3.出席者

委員

(HPCI計画推進委員会委員)
土居主査,小柳委員,笠原委員,土井委員,所委員,根元委員,矢川委員
(次期フラッグシップシステムに係るシステム検討ワーキンググループ(平成27年度)委員)
小柳主査※,浅田委員,笠原委員※,五島委員,小林委員,関口委員,平木委員,松岡委員
※はHPCI計画推進委員会委員。
(説明者)
理化学研究所 平尾機構長,庄司部門長
高度情報科学技術研究機構(RIST) 平山センター長

文部科学省

生川審議官,榎本参事官,工藤計算科学技術推進室長

4.議事要旨

議事開始に当たり,議題1を非公開とすることを確認

(2)「京」の運用について

平成28年度の「京」の利用に関する変更について,工藤計算科学技術推進室長より説明。質疑応答は以下のとおり。

 

【土井委員】

・資料1-2の27年度下期のところで,上期より右に延びているのは88%よりも多く使っているという意味なのか。

【工藤計算科学技術推進室長】

・右の重点化促進枠と成果創出加速枠については,全体のリソースの88%の枠外,緊急等で入ってきたときのための対応を示している。

【土居主査】

それでは,資料1-1で,文部科学省から示された「京」の利用に関する変更については,本委員会で承認したい。今後,関係者と十分調整をしながら,進めていただきたい。

 

・「京」の運用状況について,庄司部門長より説明。質疑応答は以下の通り。

【土居主査】

・「予定にない保守」の内訳は何が起きているのか。

【庄司部門長】

・RAIDの冗長性でカバーし切れない障害が起きてしまった。ある意味,経年劣化に近いものが起きた。

・HPCIの利用促進について,平山センター長から説明。主な質疑応答は以下の通り。

【土居主査】

・「京」以外のHPCI資源別要求割合の棒グラフはどう見ればよいか。同時利用というのは何と何の同時で,第2希望はどこか。

【平山センター長】

・第2希望というのは,「京」を第1希望で応募して,採用されなかった場合,第2希望としてHPCI希望していると,これだけの計算需要が発生するという意味。同時利用は「京」の場合は,「京」プラスHPCIの資源を同時に使う要求の仕方も認めておりますので,その部分が同時利用分としてHPCIの資源の利用が発生するということ。

【笠原委員】

・HPCI産業利用枠で,とても多くの企業が参加して良い傾向。どんな分野の企業が増えているのか,特徴的なものがあれば教えてほしい。

【平山センター長】

・例えば一番多いのが情報・通信のところ。それから,輸送用機械,あるいは,電気機械等も多い。ゴム,医薬品,化学,建設の利用が多いという状況。

【所委員】

・「京」と違った計算機アーキテクチャを使いたいという方がもう少し居ても良いと期待したが,やはり「京」に応募しているということか。

【平山センター長】

・企業にとって,「京」を使った結果であることが,会社の中で,計算科学を使っていくことに対して評価を得るという意味で重要になっている。

【所委員】

・「「京」以外のHPCI産業利用課題申請件数」は増えているのか。「京」に最初に申請した方   をこちらに誘導されたのか。

【平山センター長】

・新しくHPCIの方で3件から11件に増えた8件の分に関しては,残念ながら,前年度に「京」を利用された方からのHPCIの移行ではなく,新しい方。これは,基盤センターさんの努力の中で,新しい客の獲得につながったと考えている。

【所委員】

・基盤センターに応募して採択され,HPCIの系列の計算機を使うユーザーと,HPCIとして登録されている特定の計算機の利用を申請してそれを使うユーザーと,両方の場合があるのか。

【平山センター長】

・大学の基盤センターという視点では,そのとおり。

【平尾機構長】

・海外からの応募数は増えているが,採択数は必ずしも増えていない。これは何か問題があるのか。増やす努力はされているのかお聞きしたい。

【平山センター長】

・アジアからの応募課題は,非常に規模の小さな計算で始めているという段階の課題が多いため,採択が難しい状況。採択された課題でも,支援等をかなりこまめに対応して利用が進んだという経緯がある。また,アジアに対する「京」の利用促進活動としては,シンガポールの科技庁A-STAR配下の複数の研究機関の方と連携し,募集説明会等をシンガポールで開催をした。引き続き,そういう活動は続けていきたい。

【矢川委員】

・「京」を使いこなす人がそんなに増えたのかなということがよく分からない。企業の方に「京」のためのソフトを開発する能力が増えたのか,あるいは,汎用コードを使っているのか,大学や戦略プログラムで作られたソフトを使っているのか,詳細を教えていただければ。

【平山センター長】

・企業の方は,市販ソフトあるいは,オープンソースのソフトウエアを利用している。RISTでは古典的な分子動力学,LAMMPSと,流体のOpenFOAMの二つが企業の中で非常によく使われていることを把握している。OpenFOAMに関しては,移植のためのいろいろなノウハウを説明・共有する講習会を, 2年ほど前から毎年開催して,今年で3回目になる。

【矢川委員】

・料金の側面で汎用ソフトはなかなか伸び悩んでいるということか。

【平山センター長】

・大規模な計算になると,計算機よりも高いライセンスフィーを払わなければいけないというのが今の現状。

【土居主査】

・ライセンスや移植を誰がするか等,一度検討したが,なかなか悩ましい点が多い。ポスト「京」に関してはより一層努力していただく必要がある。

 

(3)その他

工藤計算科学技術推進室長より資料2-1,2-2,2-3,2-4に基づき説明。主な質疑応答は以下の通り。

【根元委員】

・(秋のレビューについて)国民に分かるように説明するのは非常に難しく,量的に説明しなければならないのではないか。

【工藤計算科学技術推進室長】

・我々としてはできる限りの範囲で,量的なことも盛り込んだ資料を作って説明したつもり。指摘事項の一つは成果を実用的な面と科学的な面,両方に分けて,もっと分かりやすく説明すべき,ということ。

【生川審議官】

・更に分かりやすい説明に努めるべき,という指摘を頂いているので,我々で引き続き工夫をしていく必要があると考えている。その一環として,経済波及効果の試算ができないかトライをしてみたい。それが示すことができれば,比較的分かりやすい説明ができる。

【土居主査】

・極めて難しいことだが,何らかの形で,質の成果も全部出すということを,我々も考えなければいけない。


土居主査より閉会宣言。

お問合せ先

研究振興局参事官(情報担当)付計算科学技術推進室

電話番号:03-6734-4275
メールアドレス:hpci-con@mext.go.jp

(研究振興局参事官(情報担当)付計算科学技術推進室)

-- 登録:平成28年09月 --